なぜ、このプロジェクトをやるのか(ビジョン)
日本でも世界でも、子どもたちの将来は「生まれ育った環境」によって大きく左右されています。
親の働き方や家庭の経済状況、住んでいる地域、病気の有無などによって、出会える人・見える世界・描ける夢が変わってしまう現実があります。
共働き家庭が増え、親子でゆっくり話せる時間は減り、子どもたちは学校・学童・習い事を忙しく行き来する毎日です。
目の前の予定をこなすだけで精一杯になり、「自分は本当はどうしたいのか」「どんな未来を生きたいのか」をじっくり考える余白も、同じ気持ちを分かち合える仲間も足りていないと感じています。
病気で入院している子や、学校になじめない子は、さらに世界が狭くなりがちです。
その子自身にはたくさんの可能性ややさしさがあっても、出会える人や経験が限られてしまい、「自分はここまで」と早く諦めてしまう危険があります。
その一方で、どんな子にも共通しているのは、
「本当は、誰かにわかってほしい」
「自分のペースで挑戦してみたい」
「世界はもっと広いんだと知りたい」
という、静かだけれど強い願いです。
このプロジェクトは、そんな子どもたちに「第4の居場所」を届けるために始めました。
家でもない、学校でもない、習い事でもない、もうひとつの場所。
そこでは、シャイな子も、病気の子も、国や言葉の違う子どもたちも、アバターとドラえもんのようなAIに見守られながら、自分のペースで話し、挑戦し、夢を語ることができます。
そして何よりも、自分の子どもが、そして世界中の子どもたちが、
「生まれた場所や今の状況にかかわらず、未来に希望を持てる世界」を残したい。
その一心で、この“メタバース”プロジェクトを立ち上げました。
このメタバースで実現したいのは、「子どもたちにとってのドラえもんのポケット」が本当に存在する世界です。
② このメタバースで実現したい世界
学校で先生に注意された日も、友だちとうまくいかなかった日も、家に帰ってログインすれば、「おかえり」と笑顔で迎えてくれる存在がいる。
その日の出来事やモヤモヤを、ドラえもんのようなAIがやさしく聞いてくれて、「よくがんばったね」「次はこうしてみようか」と背中を押してくれる。
ここは、シャイで本来の自分を出すのが苦手な子でも、アバターという「少し勇気をくれる服」を着て、自分のペースで話せる場所です。
失敗が怖くて一歩踏み出せなかった子が、小さなチャレンジを繰り返しながら、「失敗はチャレンジした証拠なんだ」と感じられるようになっていきます。
このメタバースでは、「Trust(信頼)」という目に見えない力が世界を動かします。
また、Trustとはこのメタバース内で使える通貨のようなものだと思ってください。
やさしい言葉をかけたり、誰かの挑戦を応援したり、自分の夢をまっすぐ語ったりすると、Trustが少しずつたまっていきます。
Trustがたまると、世界のどこにでも行ける「どこでもドア」や、過去や未来を見に行ける「タイムマシン」のような体験が、少しずつ解放されていきます。
家と学校と習い事しか知らなかった子どもが、
- 海外の友だちと一緒に自由研究をしたり
- 病院のベッドの上から宇宙旅行をしたり
- 将来なりたい職業を、仮想空間で少し体験してみたり
そんな経験を通じて、「世界は思っていたよりずっと広い」「自分の未来にはいろいろな可能性がある」と実感できるようにしたいのです。
そして、ここで出会った仲間たちと、「こんな夢を一緒に叶えたい」「世界をこう変えたい」と語り合える。
そのプロセスで、子どもたちが「自分の夢は、自分のためだけでなく、誰かの役にも立てる」と感じられるような、やさしい野心を育てていきたい。
このメタバースは、
- つらいときに「ここがあってよかった」と思える心の避難場所であり、
- ワクワクするときに「早くみんなに話したい」と思える挑戦のステージでもある。
そんな「安心」と「挑戦」が同時にある、第4の居場所を実現することが、このプロジェクトのゴールです。
プロジェクトの具体的な内容(MVPでつくるもの)
このプロジェクトの第1歩として、「ドラえもんメタバース」の“最初の版(MVP)”を開発します。
いきなり完璧な世界ではなく、でも子どもたちがちゃんと「ここが第4の居場所だ」と感じられる、必要最小限だけど大事な要素を集めたスタート地点です。
MVPで実装する主な機能は、次のとおりです。
- 子どものための3Dメタバース空間
- ドラえもんのようなAIとの会話
- ログインすると、「おかえり」「今日はどうだった?」と声をかけてくれる常駐AI。
- うれしかったこと・つらかったこと・悔しかったことを、否定せずに受け止め、前向きな言葉を返してくれる存在。
- Trust(信頼)ポイントの仕組み
- やさしい言葉をかける、チャレンジしてみる、日記で自分の気持ちと向き合うなどの行動で、Trustがたまっていきます。
- MVP段階では「Trustが見えるようになる」ところまで実装し、のちに「どこでもドア/タイムマシン体験」の解放につなげていきます。
- 翻訳機能(テキスト)
- DIARY(日記)機能
- 子どもが、自分のペースで日記を書けるスペース。
- 公開範囲を「自分だけ」か「仲良しの友だちまで」から選べるようにします。
- 安心のための安全機能
- やさしさチュートリアル
- 初めて入るときに、「この世界の約束」と「安全な使い方」をドラえもんAIと一緒に学ぶチュートリアル。
- 最後まで受けると、最初のTrustがプレゼントされ、「やさしさライセンス」をもらえるイメージです。
このMVPが完成したら、まずは少人数の子どもたち(サロンの親子、不登校の子、入院中の子など)と一緒に試しながら、子どもたちの声を聞いて少しずつアップデートしていきます。
集まった資金の使いみち
今回みなさまからいただくご支援は、「ドラえもんメタバース」の最初の一歩=MVPの開発と、子どもたちとのテスト運用・改善に大切に使わせていただきます。
主な内訳イメージは、次のとおりです。
- メタバースMVP開発費
- 子どもが入れる3D空間(公園/マイルーム/小さなイベントエリア)の設計・開発費
- ドラえもんのような会話AIの実装費(キャラクター設計・対話ロジック・UIなど)
- Trust(信頼)ポイントシステム、テキスト翻訳、日記(DIARY)、安全機能(ブロック・ミュート・通報など)の実装費
- テスト運用と改善のための費用
- 専門家監修・安全設計のための費用
- システム運用・事務コスト
※最終的な目標金額と配分は、開発会社からの正式な見積もりをもとに、できるだけわかりやすく「◯%:開発」「◯%:テストと改善」「◯%:専門家監修と運営」の形で公開する。
なぜ今、原潤一郎(WB)がやるのか
このプロジェクトの原点は、小学3年生のころの、ひとりの親友との別れにあります。
親友は、お父さんの仕事の都合で、遠くの町へ転校していきました。
転校前の日、2人で三丁目公園のブランコに乗りながら、「大人になってもずっと友達だよ」「一緒に夢を叶えようね」と語り合いました。
当時はメールもなく、しばらくは手紙のやりとりが続きましたが、ある時から突然、返事が来なくなりました。
心配になって電話をすると、出たのは彼のお母さん。久しぶりの声だと思った次の瞬間、電話口でお母さんが泣き崩れ、「実は…」と教えてくれたのは、彼が転校先でいじめを受け、自ら命を絶ってしまったという事実でした。
「東京もんが来た」「言葉が違う」「体が大きいから巨人だ」——
そんな理由で、彼は新しい環境で孤立し、追い詰められていたことを、あとから知りました。
「なぜ僕に言ってくれなかったの?」
「どうして誰も止められなかったの?」
自分の無力さと、いじめた側への怒りと、守れなかった悔しさがごちゃまぜになりながら、ずっと心の奥に残りました。
だからこそ、大人になってから「世界で初めての子ども向けコーチングスクール」を立ち上げました。
小さい頃から「自分とも、相手とも、素敵なコミュニケーションができること」が当たり前になれば、友達の夢をバカにするのではなく、「いいね!」と応援し合える。
つらいときにも、「一緒に支え合える関係」が増えると信じたからです。
この活動は15年続き、今では「子どもに良い関わり方をしたい」と願うお父さん・お母さんたちがコーチングを学びに来てくれるようになりました。
立ち上げた日本親子コーチング協会は、今では400名以上の親コーチが所属し、学校へのコーチングプロジェクトも進行しています。
そして、2011年3月11日。自分の誕生日でもあるその日に、東日本大震災が起こりました。
テレビに映る光景の前で、かつての自分と同じように「何もできない」と感じる無力感に襲われながらも、コーチとして仲間と共に東北へ向かい、心のケアの活動に参加しました。
放射線量の高い地域や、津波・倒壊の被害が大きかった地域では、多くの家族が生まれ育った地元から遠くへ引っ越しを余儀なくされていました。
地元に残る子どもたち、遠くへ行く子どもたち——あのときの自分と親友の姿と重なりました。
「もう、離れ離れになって会えなくなる関係性はイヤだ」
「出会えた大切な友達とのつながりを、環境の変化だけで失いたくない」
人と人が出会える確率は、0.0003%とも言われます。
奇跡のような出会いを、引っ越しや病気や不登校で簡単に途切れさせたくない。
今いる友達との関係も、これから出会う友達とのご縁も、大事に育てられる場所を作りたい。
その想いの延長線上に、「ドラえもんメタバース」があります。
現実の世界ではどうしても避けられない別れや距離があっても、
オンラインの世界でなら——
- 時間や場所を超えて再会できる
- どこにいても一緒に夢を語れる
- 新しい仲間とも、安心して出会える
子どもの頃の自分が、「こんな場所があったら」と願ったものを、
今の子どもたちのために、本気で形にしたい。
だからこそ、このプロジェクトは「いつか誰かがやってくれたらいいな」ではなく、
今、このタイミングで、自分が責任を持って始めることにしました。
そのうえで、一人では到底たどり着けない規模だからこそ、
クラウドファンディングを通じて、「一緒にこの世界を作ってくれる仲間」を探しています。
支援してくれた方へのリターン
このプロジェクトは、「お金をご支援いただく」こと以上に、「一緒に世界初のこのメタバースを育ててくれる仲間」を集めるクラウドファンディングにしたいと考えています。
そこで、支援してくださる皆さまには、次のような形でお礼と参加の機会をお届けしたいと思っています。
- 早期アクセス&テスト参加権
- MVPが完成した段階で、一般公開に先立ち、お子さんと一緒にメタバースを体験できる権利。
- 不具合の報告や「ここが良かった/もっとこうしてほしい」という声を、開発チームに直接届けていただけます。
- メタバース内での特別バッジ・アイテム
- 「Founder(はじめての仲間)」であることがわかる限定バッジ。
- 一般公開後には手に入らない、記念アバターアイテムなど。
- 子どもスポンサー枠(一定額以上の方向け)
- オンライン報告会・講演会へのご招待
- 開発の進捗や、実際に使ってくれている子どもたちの声を共有するオンラインイベント。
- じゅんコーチによる「子どものやる気と自己肯定感を育てる関わり方」ミニ講座もセットで実施予定。
- 協賛・法人向けリターン(企業・団体さま向け)
リターンの具体的な金額帯(例:3,000円/5,000円/10,000円/30,000円/100,000円など)は、目標金額と相談しながら調整していきますが、
どの金額帯でも「ただモノをもらう」というのではなく、
- 世界のどこかの子どもの第4の居場所づくりに参加している
- 誰かのTrust(信頼)を増やす仲間になっている
と感じていただけるような設計を大切にしたいと考えています。
リターン案
| 金額帯 | 想定支援者 | リターン内容案 |
|---|---|---|
| 3,000円 | 気軽に応援したい個人 | ・お礼メール(じゅんコーチメッセージ入り)・活動レポートPDF(プロジェクトの背景と進捗) |
| 5,000円 | 子育て中の親・過去の受講生 | ・3,000円の特典+オンライン報告レターへのお名前掲載(ニックネーム可) |
| 10,000円 | 自分の子に体験させたい親 | ・5,000円の特典+メタバース早期アクセス権(子ども1アカウント)+Founderバッジ付与 |
| 20,000円 | 親子でしっかり関わりたい家庭 | ・10,000円の特典+親子オンライン報告会&「子どものやる気と自己肯定感」ミニ講座参加権 |
| 30,000円 | 濃く応援したい個人 | ・20,000円の特典+「子どもスポンサー枠:1人×3か月分」支援権(支援した人数・期間を後日ご報告) |
| 50,000円 | 教育関係者・熱い個人支援者 | ・30,000円の特典+「子どもスポンサー枠:1人×6か月分」または「2人×3か月分」+オンライン個別Q&A会(少人数グループ) |
| 100,000円 | 個人事業主・小規模法人 | ・50,000円の特典+プロジェクトサイトへのお名前/屋号掲載(希望者)+社内/コミュニティ向けオンライン講演1回(60分) |
| 300,000円 | 企業・団体スポンサー | ・100,000円の特典+協賛ロゴ掲載(サイト・資料・メタバース内の一部)+「子どもスポンサー枠:複数人×1年分」+企業向けオンライン講演1回+社内向けレポート |
| 1,000,000円〜 | メインスポンサー企業・財団 | ・300,000円の特典+メインパートナーロゴ表示(期間限定)+「◯◯社とつくる〇〇プログラム」命名権(例:どこでもドア・入院児応援プログラム)+子どもサミット等の共同イベント企画 |